STORY
3月限定〈March MIX 2025〉のコンセプトは、“日ごと近づく春の足音”。
まだまだ寒い日も多い3月ですが、すこしずつ暖かな日差しを感じる日も増えてきました。
完全に春がやってきた!とは言えないものの、長い冬に終わりが見えてくると自然と気分も上がるものですよね。
今月のMIXは、そんな春を待ちわびる季節を、爽やかなブレンドでイメージしてみました。

まず最初にミックスの素材に選んだのは、『Guatemala / Javier Cabrera Maracaturra』。
アーモンドやヘーゼルナッツのようなナッツ感と、マシュマロのようなしっかりとした甘さ、ベリー系のフルーティさも持った、バランスのよい味わいを感じるコーヒーです。
派手で突出したフレーバーというよりも、質感と甘さの素晴らしさを感じるテイストで、ミックスの土台になりつつ風味全体の方向性を担ってくれるこちらのコーヒーを、まずはベースに選びました。
そこに合わせたのが、『Colombia / Astrid Medina』の中浅煎りです。
毎年取り扱っているコロンビアの有名生産者からのロットです。
オレンジやアップルを思わせる明るい果実感があり、このコーヒーを混ぜることでミックス全体がひとつ明るい印象に引き上がってくれます。
そして最後に『Brazil / Serra das Tres Barras Natural』を少量加えました。
配合としてはわずかとなりますが、このオリジンが入ることでブレンド全体がグッと引き締まり、甘さの土台がしっかりする印象になります。

完成したミックスは、チェリーやピーチなどストーンフルーツ系の酸味と、オレンジのような甘さを伴ったシトラス感を同時に感じる、複雑なアシディティがあります。
また、同時にナッティな甘さ、ブラウンシュガーのような甘さも感じるので、ただ酸味があるだけではない奥行きを感じさせてくれる味わいです。
配合している3種類のコーヒーはそれぞれ単体ではそこまでコンプレックスではない素材ですが、ブレンドすることですべてのコーヒーが個性を発揮し、複雑さと懐の深さが生まれていると思います。
冷めるにつれて感じるのは、カシスを思わせるジューシーなフレーバー。まるで往年のケニアを彷彿とさせるような佇まいがあります。
まさに肌寒い冬から、暖かく晴れやかな春へと季節が移りゆくようなイメージを、一杯のコーヒーの中に見出してもらえるような仕上がりになっているはずです。

『March Mix 2025』で、一緒に暖かな春の訪れを感じましょう!
【ブレンド使用豆】
※季節によって旬の豆を使うため変更になる場合がございます。
Guatemala / Javier Cabrera Maracaturra
Colombia / Astrid Medina
Brazil / Serra das Tres Barras Natural
Art work by keeenue