STORY
エルサルバドルの情熱と誇り。濃厚な味わいのパカマラ・ナチュラル!
今回ご紹介のこのコーヒーは、2023年3月にロースター萩原が訪れたエルサルバドルにて、現地でセレクトしてきたロットのひとつです。
現地でのカッピングセッションではたくさんのパカマラ種のロットが並んでいましたが、なかでもこのエル・ソース農園のロットは、パカマラらしいジューシーさとクリーンカップな仕上がりを感じるものでした。
産地でのカッピングセッションのあと、一緒にエルサルバドルを旅した他のロースターたちと「どれが良かった?」と話をするなかで、何人もがこのロットを高く評価していました。
大粒のパカマラを天日乾燥させるナチュラルプロセスでは、クリーンカップに仕上げるには卓越した技術と細やかな管理、そして恵まれた天候が必要不可欠。
それらの条件が揃ってはじめて生まれるこうしたコーヒーと出会えるのは、ロースターとして実に幸運なことです。
昨年に引き続き、2024年のニュークロップも実に素晴らしいクオリティで到着しています。
今年もそのクリーンカップさと、パカマラらしいジューシーな果実味、リッチな質感を活かすことを意識して焙煎しました。
フレーバーは紫色系の甘いフルーティさがあり、後味にかけてカカオやチョコレート系の甘さが長く続きます。
また、ふくよかさを感じるボディは舌によく馴染むようで、ラウンドな質感を感じます。
そのどれもが、まさしく高品質なエルサルバドルのパカマラ種・ナチュラルプロセスのテロワールとして、満足感のある一杯に仕上がっていると思います。
今回のコーヒーを届けてくれたエクスポーター・Cafe Norは、1800年代・4世代前から続く、伝統ある会社です。
エルサルバドル北部に位置するサンタアナ・チャラテナンゴの小規模生産者たちのチェリーを集め、サンタアナ近郊にあるドライミルで精製を行っています。
代表のアレハンドロ氏は地域のリーダー的存在で、小さな農園を運営する100以上の生産者たちとともに、高品質なコーヒー生産に取り組んでいます。
Cafe Norの取り組みについてたくさんの話を聞かせてくれたのですが、その全てに一貫して感じたのは、彼らのコーヒービジネスをいかに持続的に続けていくか、という観点でした。
それは、コーヒーの高い品質を維持するということは当然として、環境の保護や、生産者の収入の安定など、多角的な視点から考えられていました。
エルサルバドルという国は決して裕福ではなく、情勢も安定しているとは言い難い状況にあります。
その中でも、コーヒーという仕事に誇りと責任をもって、未来のこどもたちの代まで続けていこうとするアレハンドロたち生産者の姿は、いち消費国のロースターとして感動を覚えるものでした。
そんなこだわりと誇りを持ち生産しているエルサルバドルのパカマラ種。2024年のSCAJでも大変ご好評いただきました。
ぜひ一度お試しください!
BEANS DATA
- 【生産者】Wiliam Lemus(ウィリアム・レムス)
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- 【農園】El Sauce(エル・ソース)
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- 【地域】La Palma, Charatenango(チャラテナンゴ、ラ・パルマ)
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- 【標高】1,600m
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- 【品種】Pacamara(パカマラ)
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- 【グレード】AAA
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- 【生産処理】Natural(ナチュラル)