STORY
これぞ甘美な深煎り!上質で奥深い甘さが楽しめるTaste of Harvest入賞ロットです。
肥沃な土壌と豊富な雨量により高品質コーヒーの伝統産地となっているアルタ・モジアナ地区。
コカピル農協は、その中でもひときわ標高の高いイビラシ地域で生産されるコーヒーを取り扱っています。
今回お届けのノッサ・セニョーラ・ダス・グラサス農園は、高い標高に加え、谷の中腹に位置することから風の通り道となっており、同地域の他の農園よりも気温が低く、じっくりと果実が成熟します。
これによって豊かな酸味とダークチョコレートのような甘味を持つことが特徴です。
今回ご紹介するロットは、チェリーに果肉がついたまま乾燥させるナチュラルプロセスの中でも、Vulcano(ポルトガル語で火山の意)といわれる特殊な乾燥方法を取っています。
チェリーを山の形に積み重ね、1ヶ月弱かけてゆっくりと乾燥をさせることで、特徴的な強いボディ感と濃厚な味わいが形成されています。
そんな伝統的な手法で精製された今回のロット、見事2023年のTaste of Harvestに入賞を果たしました。
TOHはブラジルスペシャルティコーヒー協会が主催する品評会で、COEのようにカップスコア84点以上が入賞となります。
エントリーできるまでに複数回の審査を突破する必要があり、TOHに入賞したということは、ある程度以上の品質が保証されたコーヒーということができると思います。
到着したコーヒーは、まずはじめにブラジルの深煎りらしい安定感のあるチョコレートライクな甘さの中に、オレンジのような柑橘系の印象を見つけることができました。
パッと浮かんだのはドライオレンジにチョコレートを纏わせたオランジュショコラ。
じんわりと後味に続く甘い余韻と合わせて、“甘美な深煎り”という言葉がぴったりな仕上がりだと思います。
このチョコレートのような後引く甘さは冷めていく中でもずっと続いていきますが、感じる果実味は次第にレーズンや熟したベリー、ときにはフルボディの赤ワインのように変化。
あえてムラ感がでるように乾燥・発酵を加えたプロセスのおかげか、複雑性のある甘さの変化が楽しめます。
スペシャルティコーヒー=浅煎り、と思う方も少なくないかもしれませんが、品質の高いコーヒーをきちんと深煎りに仕上げると、こんなにも甘くセクシーに仕上がるのか、と思っていただけるはず。
THE COFFEESHOPが考える“甘美な深煎り”。ぜひご賞味ください!
BEANS DATA
- 【農園】Nossa Senhora das Gracas(ノッサ・セニョーラ・ダス・グラサス農園)
-
- 【地域】Ibiraci, Alta Mogiana, Minas Gerais(ミナスジェライス州南西部、アルタ・モジアナ、イビラシ地域)
-
- 【標高】1,260m
-
- 【品種】Catuai, 2SL(カトゥアイ、2SL)
-
- 【生産処理】Natural, Vulcano(ナチュラル、ヴォルカノ)
-